筆箱拝見!~りとそんさん篇・上~

さて、お次は10月のお客さま。
現役東大生(理科一類)のりとそんさんの登場です。

実はりとそんさんが木琴堂に来られるのは今回が2回目。
東京からのお客さまだというのに前回は猫町に用事があり、お会いできなかったのでした。

しかし、東京大学の学生さんがいったいどういう経緯で「無罫フォント」を読むに至ったのか、いくら考えても謎ですよね。
いや、謎でもないか。
皆さんがおっしゃらないだけで、実は私はハーバード大卒ですとか、実はNASAで働いています、なんてことがあっても不思議じゃないんですよね。

というのも、たとえものすごーく頭のいい人でもたまには文房具について「あら?」と思うことがあって、どれどれとネットで検索することがあるかもしれないからです。
ただ、その検索の行き着く先にあったのがこんなブログですみません、という話にはなってしまうのですが…

閑話休題。

とにもかくにも夜になると無人駅になってしまう小さな駅に降り立ち、東大生のりとそんさんが猫町文具店(仮)にやって来てくださいました。
で、りとそんさんと話した時のメモを今見直しているのですが…
文房具の話がほとんど書かれていません。

そうでしたそうでした。
りとそんさんとは数学の話や東大の話ばかりしてしまい、メモにも数式や東大受験に使った参考書の名前ばかりが書いてあります。
前者はともかく、自分が東大を受験するわけでもないのに、どうして熱心に参考書のことまで聞いてしまったのか…

このエピソードからも分かるように、りとそんさんというのは非常に勉強熱心かつ数学に熱い青年でした。
田舎在住の平凡な中年(しかも理系のセンス皆無)の猫町になぜそんな話を?と戸惑うほど熱心に数学の話をされ、それがまたとても楽しそうなんですよね。

どう考えても普段議論している東大のご学友とは違うわけですから、(こんな奴に何を言っても分からないだろうから言うのはやめよう)と思うのが普通なのに、分かりやすい言葉や例を使ってとにかく数学の話から離れないんですよ(笑)。

その情熱に押されてちんぷんかんぷんながら一生懸命メモをとったものが今手元にあるのですが、すみません、りとそんさんの助けなしに記事にする自信がまったくありません。
一応書き出しておくと、

・グレブナー基底
・ガウス
・グロタンディーク
・ガロア
・解析力学
・最小作用の原理
・コンパクト(数学用語)

数学を勉強された方には懐かしかったりするのでしょうか。
りとそんさんの素晴らしさを文章にできない猫町ですみません…

さて、このままでは数学が分からないという話ばかりになってしまうので、文房具の話もしましょう。
まず、りとそんさんに見せていただいたのはノートです。

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これがまた素敵で…
さっぱり意味が分からないのに美しいこと限りなし、なんですよ。

りとそんさんはA4サイズのコピー用紙に穴を開けて無罫のルーズリーフを作っておられるのですが、詳しい話はりとそんさんのブログの記事をどうぞ。

無罫ルーズリーフの自作

とにかくこの写真を見てください。
「東大合格生のノートはどうして美しいのか」みたいな本があったと思うのですが、やっぱりきれいですよね。

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実は猫町の兄もT大卒なのですが、まあ兄のノートもきれいだったと思います。
字はかなり個性の強いフォント系ですが、まっすぐ整ってはいたと思います。
が、兄は文系だったんですよ。

なのでこう、「数式だらけかつ整っているノート」というのが猫町の世界にはなく、それがもうまばゆくてまばゆくて…

繰り返しになりますが、猫町にはまったく内容が分からないのでいったいどのページの写真を撮ったらいいのかも分かりませんでした(ちなみに代数をやっている人なら分かるノートだそうです)。
なので、個人的に一番きれいだなと思った図と滑車の絵がかわいかったページにしました(頭の悪さ丸出し)。

でもりとそんさんは目をきらきらさせて、前者の矢印だらけの図の説明をしてくれました。
そしてその説明を聞いている時だけ理解できた猫町…

いやはや今思い出しても不思議な時間でした(続く)。