猫町、競馬場へ行く・その1(文房具的風景)。

少し前の話になりますが、春の天皇賞を見るために競馬場へ行きました。
と言っても京都競馬場に行ったのではありません。

本当は行きたかったのですが、いろいろ調べるとあれこれ大変なことが分かり、今回は場外馬券売り場でいいや、と姫路競馬場に向かいました。
馬券を買うだけならネットでもできるのですが、どうしても臨場感が欲しかったのです。

姫路競馬場ではここ数年レースが開催されておらず、競馬場は不思議な雰囲気でした。
スタンドはがらんとしていて、本来は馬が走っていたのかなと思われるコースの真ん中に中型のビジョンがあり、そこであれこれレースが見られるのですが画面の写りが悪く、音声も割れてよく分かりません。

そのよく分からない画面をぼんやり眺めながら新聞を広げ、あれこれ思案し、馬券売り場で馬券を購入したり、当たればお金と引き換えたり、といった一日だったわけですが、競馬とは別に文房具のチェックにも余念がなかった猫町です。

競馬といえばおじさんが耳に赤鉛筆をはさんでいるイメージが思い浮かぶわけですが、はたしてそんなおじさんは存在するのか?

いませんでした。
一人も見ませんでしたよ残念なことに。

大阪にいた頃は見たのです。
今から10年くらいの話ですが、日曜日の南海電車には耳に赤鉛筆をはさんだおじさんが何人か乗っていて、(ああ、競馬なんだな)と思ったものでした。

じゃあおじさんたちは今いったい何を使っているのか?

ということで、競馬場にいる人たちの筆記具を観察してみたのですが、大きく分けて多色ボールペン派とサインペン派に分かれるようでした。

多色ボールペンというのは例えばZEBRAのクリップオンGやセーラーのフェアラインのような2色ボールペンが多く、せいぜい黒と赤が使えればいい、むしろ赤ボールペンがあればいい、みたいな感じで使っている印象を受けました。

一方、サインペンではZEBRAのサイジケアやPILOTのスーパープチなどの赤色が多かったです。
ペン先は極細もあれば割と普通の太さのものも。

自分のような素人は書いたり消したりできるフリクションが便利なのではないか、とつい思ってしまうのですが、フリクションを使っている人はまったく見ませんでしたね。

その道の先輩方は猫町のようにぐずぐず迷わないのかもしれません。
赤ボールペンにせよ、赤色のサインペンにせよ、これと決めたものにチェックをするだけならそれで事足りるわけですから。

他に見た筆記具としては、単色の油性の赤ボールペンやシャープペン。
黒ボールペンは見えにくいからあまり人気がないのでしょう。
競馬新聞は黒い文字でぎっしりなので、あそこに目立つ色で書きたくなるのは分かります。

ゲルインクボールペンを使っている人はほとんど見ませんでした。
それだけ時が止まった空間だったともいえるし、あまり文房具には関心のない層だったともいえると思います。

持っていた多色ボールペンやサインペンにしても自分の意思で買ったというよりは家に転がっていたから使っている、もらいものだから使っているという感じがただよい、筆記具が体の一部であるかのようななじんだ感じがしましたね。
それはそれで素敵な光景でした。

ちなみに猫町はシャープペン(ぺんてる・P200)を持って行きました。
白星を意識したオフホワイト軸です。
鉛筆でもよかったのですが、出先でキャップを失くしても面倒だなと思いました。

競馬新聞はなんだかありがたくてもったいないので、ボールペンやマーカーで印を打つのがためらわれます。
が、やはり目立つ色で書きたい気持ちも分かるので、猫町が常連ならフリクションライトあたりを相棒にしたいですね。

屋外では知らず知らずのうちに上向き筆記をしてしまいがちなので、ボールペンよりはサインペンやマーカーがいいとは思います。

本当は馬が見たくて競馬場に行きたかったのに、見たのはおじさんたちだけだったという濃い一日になってしまいましたが、独特のすさんだ空間はなかなか楽しいものがありました。
今度はぜひ本物の馬を見ながらあれこれ思案してみたいです。